その他の用語‎ > ‎年収とは‎ > ‎

サラリーマン(給与所得者)の年収

サラリーマンの年収にまつわる言葉として、収入・支給額・所得・手取りなどの言葉が出てきます。それらについての説明です。

まずこれらの言葉の金額の大小関係を示しておきます。
給与収入 = 支給額 > 給与所得 > 手取り

給与収入

給与収入は、会社から支払われた額すべての事です。基本給・賞与・残業手当・家賃補助・通勤手当・資格報奨金・その他のなんとか手当て等をすべて含めた総額の事を指します。私の会社の源泉徴収票では、「支払金額」と書いてありました。その他、支給額・支給合計額・総支給額など、会社や書類によって微妙に呼び方が異なる場合があると思いますがすべて同じです。

給与所得

給与所得は税法等で、以下のように定められています。
収入金額(源泉徴収される前の金額)-給与所得控除額=給与所得の金額

給与所得控除額は給与収入額によって段階的に変わります。数式は国税庁のHP(No.1410 給与所得控除|所得税|国税庁)を見ていただくこととし、ここではいくつかの計算結果のみを提示します。

給与収入額 給与所得者控除額 給与所得額
300万円 108万円 192万円
500万円 154万円 346万円
750万円 195万円 555万円
1000万円 220万円 780万円
1500万円 245万円(上限) 1255万円

私の会社の源泉徴収票には、「給与所得控除後の金額」とありました。おおむね、100万~200万円だと覚えておけばいいと思います。おおむね、ね。


課税所得

税額を算出する基本となる金額です。給与所得からさらに、社会保険料控除・生命保険料控除・配偶者控除・扶養控除・基礎控除などいわゆる所得控除を差し引いた額が課税所得になります。しかしなぜか、サラリーマンの場合にはこの言葉はあまり使いません。私の会社の源泉徴収票にはその項目自体がありませんでした。

手取り金額

特に決まった定義のある言葉ではありません。おおむね、給与収入から天引きされる税金や年金・健康保険料等を差し引いた、実際に振り込まれる額の事を指すことが多いです。 しかし株やFXをやっているなどで自分で確定申告をする場合には税金は天引きされませんし、寮の家賃が天引きされている場合や社員持ち株制度・財形貯蓄制度等で天引きされる場合に、それを考慮する人としない人がいて、まさに人によって意味の変わるあまり意味のない言葉です。

傾向として、所得が少ない人が多用する言葉です。特にマスメディアなどが収入が少ないと言う事を強調したい時に好んで使用する言葉です。ただ、どうしても使う場合には、誰もが同じように支払う「税金・年金・健康保険料・雇用保険料」の4点だけを対象にすべきでしょう。

結局、サラリーマンの年収」とは…

給与所得や課税所得は、税額算出のために導き出す数字ですので、それを「年収」とするのは適切ではないと思います。ましてや手取り金額など無意味な言葉は使用すべきではないでしょう。よって、「サラリーマンの年収」は給与収入を使いましょう。



2013/08/23