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AKBの人気の実態

今やテレビ・雑誌・街の広告すべてで見かけない日はないほど、幅広く活躍するAKB48。そのAKB48の人気の実態を、2012年分のいろいろな年間ランキングデータを元に検証してみました。


CD売上げランキング


まずはオリコン発表のCDシングル売上げランキングです。オリコンのランキングは、AKB48が2012年に出したシングルCD5枚が5枚とも100万枚越えで上位5位を独占しており、他をまったく寄せ付けない圧倒的な売上げとなっています。6位以下にもAKBの姉妹グループSKE48とNMB48がずらりと並びます。


2012年のCDシングル年間ランキング ORICON STYLE
順位 タイトル アーティスト名 売上枚数※ 発売日
1 真夏のSounds good ! AKB48 182万0056枚 2012年05月23日
2 GIVE ME FIVE! AKB48 143万6519枚 2012年02月15日
3 ギンガムチェック AKB48 130万3407枚 2012年08月29日
4 UZA AKB48 121万5079枚 2012年10月31日
5 永遠プレッシャー AKB48 107万3499枚 2012年12月05日
6 ワイルド アット ハート 64万9114枚 2012年03月07日
7 Face Down 61万9940枚 2012年05月09日
8 片想いFinally SKE48 59万2947枚 2012年01月25日
9 キスだって左利き SKE48 58万7993枚 2012年09月19日
10 アイシテラブル! SKE48 58万1612枚 2012年05月16日
11 Your Eyes 55万9412枚 2012年06月06日
12 ナギイチ NMB48 44万9098枚 2012年05月09日
13 ヴァージニティー NMB48 39万0896枚 2012年08月08日
14 純情U-19 NMB48 37万6302枚 2012年02月08日
15 ER エイトレンジャー 37万4853枚 2012年07月25日
16 WANNA BEEEE!!!/Shake It Up Kis-My-Ft2 35万5374枚 2012年08月15日
17 北川謙二 NMB48 35万3160枚 2012年11月07日
18 We never give up! Kis-My-Ft2 32万1573枚 2011年12月14日
19 愛でした。 関ジャニ∞(エイト) 32万0289枚 2012年06月13日
20 チャンカパーナ NEWS 30万5407枚 2012年07月18日
※売上枚数は2012/12/20発表の推定売り上げ数

ただ、AKB48やその姉妹グループは、握手会イベントの参加券(以下握手券)やCDシングルに参加する選抜メンバーをファン投票で決定する選抜総選挙の投票券目当てでCDを複数枚購入する者も少なくなく、純粋な人気を反映しているとはいえないでしょう。

そこでCD売り上げ以外のデータで比較してみました。

レンタルCDランキング

レンタルCDには握手券も投票券もつきませんので、同一タイトルを一人で何度も利用することは無いか、あったとしてもごく限られたケースであると思われます。そのため、レンタルCDランキングでは各曲の支持者数の割合が現れやすいと思います。

集計期間:2012年1月1日~2012年11月30日
順位 タイトル アーティスト
1 ワイルド アット ハート
2 ヒカリへ miwa
3 GIVE ME FIVE! AKB48
4 Face Down
5 真夏のSounds good! AKB48
6 私たち 西野カナ
7 祈り~涙の軌道/End of the day/pieces Mr.Children
8 ミセナイナミダハ、きっといつか GReeeeN
9 やさしくなりたい 斉藤和義
10 ギンガムチェック AKB48
11 Sit!Stay!Wait!Down!/Love Story 安室奈美恵
12 Your Eyes
13 SAKURA, I love you? 西野カナ
14 GO FOR IT !! 西野カナ
15 ハルウタ いきものがかり
16 たとえ どんなに・・・ 西野カナ
17 24karats TRIBE OF GOLD EXILE TRIBE
18 風が吹いている いきものがかり
19 いつだって僕らは いきものがかり
20 つけまつける きゃりーぱみゅぱみゅ

レンタルCDランキングは売上げ枚数ランキングとは異なり、AKB48が上位を独占という状況にはなんっていません。それでも3位、5位、10位と10位以内に3曲もランクインする結果になっています。また、AKB48が順位を下げたからといって嵐が上位を独占するわけではなく、他のアーティストも食い込む結果になっています。

CD売上げランキングでは、曲の良し悪しとは関係ない人気アイドルランキングのようにも見えましたが、CDレンタルランキングではアーティストの人気に加え、曲の良し悪しを大きく加味して利用者に選ばれたランキングであるという印象を受けました。

カラオケランキング

次はカラオケランキングです。

順位 タイトル アーティスト
1 ヘビーローテーション AKB48
2 女々しくて ゴールデンボンバー
3 千本桜 WhiteFlame feat.初音ミク
4 残酷な天使のテーゼ 高橋洋子
5 栄光の架橋 ゆず
6 フライングゲット AKB48
7 小さな恋のうた MONGOL800
8 キセキ GReeeeN
9 マトリョシカ ハチ feat.初音ミク、GUMI
10 ハナミズキ 一青窈
11 Everyday、カチューシャ AKB48
12 ライオン May'n/中島愛
13 天体観測 BUMP OF CHICKEN
14 創聖のアクエリオン AKINO
15 純恋歌 湘南乃風
16 君の知らない物語 supercell
17 Rising Sun EXILE
18 睡蓮花 湘南乃風
19 愛唄 GReeeeN
20 やさしくなりたい 斉藤和義
21 チェリー スピッツ
22 God knows... 涼宮ハルヒ(C.V.平野綾)
23 アゲハ蝶 ポルノグラフィティ
24 愛のうた 倖田來未
25 ありがとう いきものがかり
26 パンダヒーロー ハチ feat.GUMI
27 カゲロウデイズ じん feat.初音ミク
28 シド
29 会いたかった AKB48
30 Lovers Again EXILE

AKB48の2012年の新曲はランクインしていないものの、1位のヘビーローテーションをはじめ4曲がランクインしていました。他のアーティストでは1曲か2曲のランクインである中、AKB48は4曲のランクインというのはすごい記録だと思います。一方で、CD売上げやレンタルでは上位に上がった嵐をはじめとするジャニーズ勢の曲が1曲もランクインしていないことは印象的でした。

CMランキング

CMは広告対象の商品の購買層に印象のいいタレントが起用されます。商品イメージや企業イメージに合わないもしくはイメージを損なう可能性のあるタレントは起用しませんので、CMランキングは人気の指標の代表といえるでしょう。そのCMランキングでは、AKB48のメンバーが上位を独占しています。

男性部門 女性部門
順位 名前 起用社数 順位 名前 起用社数
1 石川遼 15社 1 板野友美 20社
2 櫻井翔 12社 1 篠田麻里子 20社
2 鈴木福 12社 2 高橋みなみ 18社
3 木村拓哉 11社 3 前田敦子 17社
4 相葉雅紀 10社 4 小嶋陽菜 16社
4 中居正広 10社 4 指原莉乃 16社
4 二宮和也 10社 5 芦田愛菜 15社
4 松本潤 10社 5 上戸彩 15社
4 向井理 10社 5 大島優子 15社
5 大野智 9社 5 柏木由紀 15社
5 香取慎吾 9社 6 武井咲 14社
5 松岡修造 9社 6 渡辺麻友 14社
6 草なぎ剛 8社 7 横山由依 13社
6 国分太一 8社 8 ベッキー 12社
6 ダンディ坂野 8社 8 本田望結 12社
6 チャン・グンソク 8社 8 ローラ 12社
6 長瀬智也 8社 9 剛力彩芽 11社
6 三浦春馬 8社 9 澤穂希 11社

調査概要
調査項目:テレビCMに出演している男女タレントの起用社数ランキング
調査期間:2012年1月1日~11月30日
対象局:日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京(東京地区オンエア分)
備考:番組宣伝や本人出演のCD/DVD・着うた・映画CMなどはのぞく
(すべてニホンモニター調べ)

まとめ

シングルCDの売上げに関しては、CD以外が目的の人による複数枚の購入により大幅に上乗せされた数字になっていることは間違いないでしょう。そのため、売上げ数をそのまま人気の指標と考えることはフェアではないと思います。

しかし、CD以外のおまけをつけたり同一曲で複数のジャケットを販売するなどし、一人の消費者に複数枚の購入を期待する手法は他のアーティストでも行っています。また、AKB48以外でも握手会を行うアーティストがいますが、握手券をつければどんなーティストでも100万枚売れるなどということはありません。あくまでも、しっかりとした人気があった上でいくらかの上乗せがされているに過ぎないということを忘れてはいけないと思います。

大島優子は言いました。「私たちにとって(総選挙の)票数は愛です」と。私は正直、同じCDを何枚も買わせるような手法を快く思っていません。しかしそれは個人の自由であり、他人がとやかく口を出す問題では無いと思います。また、見方を変えればAKB48は複数枚のCDを購入してでも握手をしたいと思わせる魅力のあるグループであるということであり、この点も人気の証といえるでしょう。

握手会やその他のおまけの影響を抜きで比較できるCDレンタルやカラオケのランキングでも、AKB48は良好な順位を得ています。CDレンタルでは1位2位を逃しているものの、3位5位10位と10位以内に3曲ランクインしています。カラオケのランキングでは、1位をはじめ30位以内に4曲ランクインし、他のアーティストを圧倒しています。

特筆に値するのはCMランキングです。CMにはアイドル・アーティストだけでなく、女優・俳優やスポーツ選手、モデル・お笑い芸人・バラエティタレントなど幅広いジャンルの人が起用されます。その中で上位を独占したという事実は、AKB48が幅広い層に支持されている結果の現れであるといえるでしょう。

結論

どのデータを見てもAKB48人気はやっぱりスゴイ。


2013/01/13