スマホの製品カタログのスペック欄にはROMとRAMという項目があります(記述がないものもありますが)。これについての説明です。 RAMとはRandom Access Memoryの略で、パソコンのメインメモリ(主記憶装置)と同じです。一方ROMとはRead Only Memoryの略で、パソコンのハードディスクドライブやSSDに相当します。
「Read Only Memory」となっていますが実質的には読み込み専用ではなく書き込みもできます。スマホの記憶媒体は書き込み可能なのに、なぜROMなのでしょうか?これを理解するためにはROMとは何かを知っておく必要があります。
ROMといえばもともとは、ファミコンやMSX、最近ではニンテンドー3DSなどのROMカートリッジをはじめ、組み込みシステムなど半導体素子のメモリに対して使う言葉でした。また半導体素子以外でも、CD-ROMのように書き換えができない記憶媒体の呼び名にも慣例的に使うようになりました。
とにかくROMとはRead Only Memoryの名のとおり、基本的には読み込み専用の記憶媒体の事を指します。「基本的には読み込み専用」なのですが、特定の方法で書き込みが可能なROMも存在し、これをPROM(Programmable ROM)といいます。
さらに一度書き込んだものを消去できるメモリをEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)といい、紫外線を照射することにより記憶内容を消去するUV-EPROMと、電圧をかけることにより消去可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)があります。「電圧をかければ書き換え可能ならば、Read-Onlyではないではないか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、細かいことは気にしてはいけません。
そしてEEPROMの一種としてフラッシュメモリがあり、USBメモリ、SDカード、メモリースティック、コンパクトフラッシュ、SSDなどに使われています。スマホの記憶媒体も同じです。 スマホの記憶媒体もUSBメモリやSSDなどと同じ仕組みを使っているのですが、(なぜか)スマホではフラッシュメモリとはいわずにROMと表現している、ということです。(理由はよくわかりませんが、海外での呼称の習慣をそのまま日本に持ち込んだからなのではないかと思います)
2012/09/18 |
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