ゲーミフィケーション(gamification)とは、本来ゲームが目的ではない対象にゲームの要素を取り入れること。主に既存のサービスやシステムに、ゲームの要素を取り入れることによりユーザを熱中させ、利用額・利用回数を向上させることを指す。「ゲーム化」といわれることもある。
ゲーミフィケーションの手法自体は、これまでもポイントプログラムなどの形で漠然と存在していた。しかし漠然としていた概念に言葉を付与し体系的にまとめられたことにより、急速に注目されるようになった。ゲーミフィケーションという言葉は、アメリカでは2010年中ごろから、日本では2011年中ごろから広く使われるようになった。
アメリカの調査会社ガートナーは、2015年までに50%以上の企業がゲーミフィケーション手法を導入すると予想している。さらにFacebookやeBay・Amazonなどグローバル企業2000社に限れば70%以上が導入すると予想している。
ゲーミフィケーションの要素例
- ミッション・目標設定
- レベルシステムの採用
- 期間限定のイベント
- ポイント制
- クーポン等のフィードバック
- バッヂ・スタンプ(収集心をくすぐる)
- 順位の可視化(ユーザー間で競わせる仕組み)
- 新規ユーザーの紹介制度
※これらを端的に「課題・報酬・交流」と分類する場合もある。
ゲーミフィケーションを取り入れた実例
- マクドナルドのアプリ「かざすクーポン」。指定商品を購入するとスタンプがもらえすべて集めると特殊なクーポンがもらえる。スタンプを集める・クーポンをもらうことを目的化させ、本来買うことのない商品まで買わせる。
- 回転寿司チェーン「くら寿司」の「ビッくらポン!!」。空いたお皿を5枚回収口に投入すると、オリジナルグッズがその場で当たるスロットに挑戦できる。スロットの挑戦することを目的化させ、食欲以上に注文させる。
- 楽天のポイントシステム。一定額・複数点の商品を同時購入するとポイント率がアップする、一定期間内に基準をクリアするとステージが上がりより多くのポイントが獲得できるなど。常に多種多様の期間限定ポイントプログラムを開催している。
- 家庭の電気使用量を数値化し競わせるアプリ。他ユーザと競わせることにより、家庭の節電を促す。
- ベンチャー企業の就職試験として、宝探しの謎解きゲームを課した例。宝探しの過程で見られるプロセスや共同作業のしかたをみるという。ただしこれが一般的な意味のゲーミフィケーションに当てはまるのかは微妙。
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